全前置胎盤から23wより管理入院、
28w1dで大出血を起こし緊急帝王切開で
SOUを出産するまでの過程です。
前回からの続きで
前置胎盤発覚時の後編です。
19週目のS病院での妊婦検診の事。
安定期に入ったので
経腟から腹部エコーでの診察に代わり
「今回も待ち時間は長いけど診察は速攻で
終わるんだろうな…」なんて考えながら
診察が始まった。
しかしそのうち、
あれ、今回なんかおかしいぞと気づき始める。
エコーがやたら長い。
妊娠後期でもないし、
ただでさえ忙しい総合病院なので
異常がなければすぐ診察が終わるはずなのに
先生が心なしか厳しい表情を浮かべて
ずっとエコー画面をみている。
何分経っただろうか
その女医さん、S病院は曜日と午前/午後で
担当医が変わるので初めての先生だったが
沈黙を破って話し出した。
「haruruさん、ちょっと気になる点があって
普通胎盤、
子宮内の上の方についているんですけど
今回のエコー見た限り、
かなり下にあるんです。
子宮口の上に被っているような状態に
みえます。」
「先生、それってもしかして
前置胎盤ってことですか?」
「そうですね、前置胎盤です。
良くご存じなんですね。」
私が前置胎盤を知っていたのは、
以前から漫画のコウノドリが好きで
その中に出てきたのを覚えていたからだ。
(確かあれだ、
突然ベッドが染まるくらい大出血して
赤ちゃんもママも命に危険がある
危ない奴だ
前置胎盤って)
すごく胸がザワザワしてきた。
しかし、先生はそんな私の緊張感に
気づいたのか表情を崩して
「今の妊娠週数で前置胎盤であっても、
大体9割くらいは妊娠週数が進み
子宮がどんどん大きくなるのに
伴って、胎盤の位置もあがってきて
正産期に近づいてくると
正常な位置になっていることが
ほとんどなんです。
なので現時点で、それ程心配することは
無いと思いますよ。」
と言ってくれた。
30週を過ぎても前置胎盤が変わらない場合、
・帝王切開になると
大量の出血も予想されるので
数回にわけて来院、
計一リットル位の血を採り
手術時の輸血用として備えておく
「自己血貯血」をすることになる。
(他人の血液より、
自分のものを輸血するほうが
当然リスクが低いため)
・子宮が大きくなればなるほど、大出血の
可能性が高まってくるので
30週以降は管理入院をして
36週目くらいで早々に帝王切開になる。
という説明も受けた。
自己血貯血、管理入院、帝王切開。
それまで頭に全くなかった怖い言葉ばかりが
並んだが、先生の話はとても分かりやすく
「ほとんどの前置胎盤は
正産期には治っている」
というところには安心した。
とにかく衝撃的な内容の検診になったので、
ちょっとぼーっとしながら会計を済ませ
ランチをとりながら家族ラインで
今回の診断の事を報告。
私の母(同じくコウノドリ読者)は
やはり前置胎盤を知っていて、
危ない奴であることもすぐピンと
きたようでかなり驚いていたが
「とにかく先生の言うように
妊娠週数が進んで
胎盤が上にあがってくることを願って
過ごそうね」と返信をくれた。
その日は検診の為有休をとっていたが
次の日からはまた通常通り仕事に戻った。
今話しておくかどうか迷ったが、
一応部署の上長と総務の部長にだけ
前置胎盤で入院が早まる可能性が出てきたので
その場合は予定していた産休入りを早めたい旨
を報告しておいた。
ありがたいことに、
産休が早まる事になっても構わないので
余計な心配はせず体調を最優先にしてほしい
と二人からは優しい言葉をかけてもらった。
私の産休育休中は代わりに
派遣の人が来て
業務引継ぎをしてくれる事が決まっていたので
産休入りが早まっても構わないよう
引き継ぎ書を急ピッチで作る
慌ただしい日が続いた。